先程、あるプロデューサーさん達らと「フローズンリバー」を見る会に行ってきました。
かねてから見たかったアメリカのインディペンデント映画。サンダンスで一昨年グランプリを取り、その後、何十という映画祭で受賞し、やっと日本で公開になった作品。
日本での配給は、最初は幾多の困難があり、なかなか配給がつかなかったみたいです。
そこでアステアという配給会社が努力に努力を重ねて、やっと、公開に結びつけたそうで、良質な作品を世に出すということが、いかに難しい日本であるか、というジレンマも含む作品。
この作品は、のっけから、僕は好きでした。
テーマ、ストーリー、人物、背景、全てがしっかりと、大切に描かれている。
人間の生活や感情を、どんなささいなことでも見逃さず、バカにせず、ちゃんと見つめようとする視点が、しっかりと刻み込まれている映画でした。
久々に、リアリティのある、無駄のない映画を見ました。
予算もたいしてなかったでしょう。
極寒の地の撮影も大変だったでしょう。
しかし、そういうことではないのです。
それ以前に、芯がちゃんとそこにある。確信がある。そして、立ち向かう精神がある。
覚悟のある映画だな、と思いました。
あれは生半可なことでは書けないし、書けたとしても、ああいう形で撮れないでしょう。
日本になぜ、ああいう、ちゃんと向き合ったインディペンデント映画が少ないのか、といずれは自分にも返って来る問いなのですが、そう、思います。
そして、また、撮りたくなってきました。
うずうずしています。
何かにすがる映画が多い中、それとは全く関係のないところで勝負していく北米のインディペンデント映画界。
そうでないと、いけない、という意気込み、精神性。
お客さんが見る、人が見るもの、だから、本当でありたい。
そういう、当たり前だけど、一番大切なこと。
良質でストイックな作品作りに乾杯。
PR