昨日の深夜、ジョン・ランディスの「狼男アメリカン」を見ました。
オープニングが、懐かしく、かつ、やっぱりいいよな〜と感じる、イギリスの気の少ない山々の風景が重ねられて、ゆったり始まります。
そして、あの時代で、あの特殊メイク、凄かった。
特殊メイクは、スターウォーズも手がけていた、リック・ベイカーが担当しているのですが、
これが、カットを割ったり、オーバーラップなど、オプティカル処理などの誤摩化しを一切使わず、ワンカットずつ、ちゃんと狼男になっていく過程を、驚く程リアルに表現していて、「圧巻」の一言。
CGや様々な技術が発達した昨今では、いくらでも方法はありますが、当時は、完全にアナログの、人の手と知恵による、手作業の世界で、いかにリアルに架空のものを生み出すかが勝負、というシビアな状況だったにもかかわらず、今見ても、どうやっているのか、本当に知りたくなる位、良く出来ています。
僕は、普段、絶対ホラーは見ない(と以前、「パラノーマルアクティビティ」の時書きましたが)ので、今までDVDを手に取ることもなかったのですが、これは、ただのホラーではない。
かなり笑える部分も多くあって、えー?!、ここでこういう会話!こんな展開に持っていく?!という、ユーモアがちりばめられていて、とっても楽しめる内容になっています。
(特に映画館のシーン!)
アイデアと、情熱で作られたこの作品のパワーに脱帽しました。
そして、音楽。
狼男=満月で変身
というお決まりの展開にちなんで、使われている曲は、ほとんど、「Moon」にまつわる歌ばかり。
中でも、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)の
"Bad Moon Rising"
はもともと好きな曲でもあり、使い方が良かったです。
あとは、カーアクションシーン。
これは圧巻。
ジョン・ランディス自身も実は車に轢かれる役で、カメオ出演しています。
もとスタントマンだったそうで、見返したら、さすがにうまい。
そして、カークラッシュに対する徹底ぶりに感銘を受けました。
あの場所であんなこと、よくできたなあ、と、ロンドンに去年、行って来たばかりなので、なおさらびっくりしました。(場所は見てのお楽しみです!)
しかも深夜二晩で各2時間ずつで撮ったらしいです。
あれだけの内容を、4時間で撮ること自体、凄すぎです。
ちなみに、英語の原題は
「An American Werewolf in London」
です。
6月にある特殊メイクの人と飲みましょう、と言っているので、お話しするのが楽しみです!
もうひとつ。
この映画は切ないラブストーリーでもあります。
この要素がなければ、この映画の面白さは半減どころか、ただの怖いだけのホラーになってしまいますが、人間ドラマがそこにあるからこそ、面白い。
怖い映画がだめな人でもいけます。
なので、是非!
PR